メラニンを含む角質

「メラニンを含む角質を落とす化粧品」というものがある。この表現を聞くたびに、ふきだしそうになる。メラニンを含む角質をAHAの化粧水などで拭き取ると、コットンが黒っぽくなる。

こんなCMが以前あったが、あれは意味があるのだろうか。

まず何かおかしいかというと、そもそも角質はメラニンを含んでいる。メラニンを含まない角質なんてない。

「メラニンを合む角質」と言うと、「あんこを含むあんパン」と言っているようで、何ともおかしな表現に聞こえる。

「この化粧品はメラニンを合む角質を落とします」と、わざわざうたい文句にするのを聞くと、「当店では、あんこを含むあんパンを売っています」というような話に聞こえる。

角質は、皮膚の代謝とともに、いずれアカとなってはがれる。シミ以外の正常な皮膚でも、常に多少のメラニンは作られており、それを角質がとりこんでアカとして捨てている(だからアカは黒い)。

つまり角質のメラニンは、わざわざ拭き取る必要はなく、いずれはアカとして落ちる。「こんなにメラニンがとれました」と黒いコットンを見せるのは、「黒いアカがこんなにとれました」と言っているのと同じである。

シミのメラニンは、角質のメラニンとは違う、深いところにあるメラニンである。ピーリングを繰り返すと皮膚全体の代謝が高まり、深いところのメラニンも徐々に排泄される。それがピーリングのシミ治療であり、アカをとることとは違う。
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